恋愛が成仏?!49歳女性がたどり着いた居場所

かなこさんの婚活

かなこさん(仮名);初婚・派遣社員・50歳(ヒアリング時)

49歳で迎えたターニングポイント

マチコ
今日は宜しくお願いします。まずは、ご結婚おめでとうございます。個別相談にお越しいただいてから早1年以上が経ちましたね。始めにお会いした時は、明るくて個性的な印象を受けましたが、久々にお会いして、そこに柔らかさがプラスされたように思います。奥様感というか・・。
かなこさん
こちらこそ宜しくお願いします。マチコさんのことをネットで知って、ご相談したあの時が私にとっての1つ目のターニングポイントだったと思います。私にはその後にもいつくかターニングポイントがあり、その時々でマチコさんが関わっていて、本当に感謝をしています。
マチコ
私は、一度でも個別相談にいらした方のことは応援したいと思っており、印象に残っている方がいると、「この人と会ってみませんか?」なんて連絡をすることがあります。そういった私の小さな働きかけを、全て自分の気づきに変えてどんどん進化していくかなこさんは、やっぱりすごいな~と。講師冥利に尽きます。では、ターニングポイントの話から聞かせてください。
かなこさん
個別相談の時、ずっと自分が思っていた違和感みたいなものを強く感じました。その後も違和感を抱えたまま婚活を続けていたのですが、個別相談の半年後くらいにマチコさんから突然、男性をご紹介したいと連絡がありました。2つ目のターニングポイントはここなのですが、この時、ご紹介を受けるのが怖い自分に気づきました。
マチコ
確かご紹介をしたかった男性は、私が仕事上でお付き合いのある方で、誠実な方であることと、ちょうどかなこさんとご自宅が近くて、会ってみては?と思ったんです。1回の離婚歴と大学生のお子さんをお持ちの男性でしたね。ただ、「怖くなって、お断りして終わり」が普通かと思いますが、かなこさんは少し違いましたね。
かなこさん
はい。怖いという気持ちと同時に「結婚に対して心の準備ができてない自分」に気づきました。私、結婚したいとか言ってるけど結婚に対して夢を見ているだけなのでは??と。個別相談の時の違和感が確信に変わった瞬間でした。
マチコ
なるほど。ご自分のことをそこで客観的にみたわけですね。その後は、どんな行動をおこしましたか?

成仏させた恋愛

かなこさん
当時、色々なサイトで婚活のことを調べており、そこで「恋愛を成仏させる」という考え方があるのを知りました。恋愛はいわゆる「タイプの人とお付き合いする」といった胸キュンの状態をさしますが、成仏のさせ方は色々あるようで、人によっては恋愛マンガを読んで済む人もいれば、私のように婚活の最中に恋愛を求めてしまう人もいるようです。
マチコ
結婚が決まらないのは恋愛に対する欲求を成仏させられていないからだ、という視点は興味深いですね。
かなこさん
そうなんです。私は意を決して「恋愛を成仏させる」べく、恋活サイトに登録し、年下のイケメン男性と2カ月程お付き合いをしました。軽いノリの男性でしたが、「こんな素敵な女性に会えてよかった」とか、こちらが嬉しくなる言葉を沢山かけてくれ、会話も盛り上がり、とても楽しかったのを覚えています。ありがちですが、駅まで送ってくれるとか、お店を予約しておいてくれるとか、ご馳走しようとしてくれるのも「大切に扱われている感じ」がして心地よかったです。
マチコ
「心地のよい言葉」は嬉しくなりますよね。婚活中の女性には、「耳障りのよい言葉」には気をつけて!なんて勧告することもありますが、あえてそこに飛び込んで「恋愛」を成仏させようとするのは、斬新です(笑)。その方とはどれくらいお付き合いをしましたか?
かなこさん
2カ月くらいです。初めから女性慣れしている感じはしていて「うちくる?」と軽いのりで言われた時にお断りをしました。その後、私が体調を崩して、暫くして連絡がとれなくなりました。
マチコ
彼と終わった後の心境はどうでしたか?
かなこさん
まさに、成仏した感じです(笑)。とてもすっきりして、気持ちが切り替わりました。

結婚相談所へ入会

マチコ
その後、結婚相談所に入会されたわけですね。入会の経緯を教えてもらえますか?
かなこさん
マチコさんから以前聞いた「フリーライター大宮冬洋さん」が開催するスナック大宮というものを知って、参加してみました。とにかく、性別を問わず色々な方とお話ししてみたいというのが動機です。そこで、たまたま隣に座っていた方が結婚相談所に勤めている女性で。その方は、大宮さんに興味があり参加していたそうなのでその会では名刺を出すつもりはなかったようなのですが、私が「結婚相談所を探してる」といったところ、「実は・・・」という感じで名刺を渡されました。彼女とは同年代で住まいも近く、ご縁を感じました。
マチコ
かなこさんが結婚相談所に入られたのは、この時が初めてですか?
かなこさん
そうです。最後の砦的に考えており、それまでは自力で探したいと思っていました。
マチコ
入会後、旦那さんに辿り着くまで大変でしたか?
かなこさん
それがですね、結婚相談所に入会してはじめに会った男性が主人なんです。
マチコ
まさに引き寄せましたね。どんなお見合いの仕方をしたのか詳しく教えてもらえますか?
かなこさん
そこは大手の結婚相談所で、色々なお見合いの方法がありました。その1つに1週間に4名程度(仮名・写真なし)の案内が届くといったシステムがありました。そのシステムを使い、2週間で8名からお申込みがきました。私は「3往復したらこちらから誘う」ということを決めていたので、8名の中からよさそうな方に全て自分からお誘いし、4名からokのご連絡がありました。そして、その4名の中で1番はじめに会ったのが主人です。
マチコ
積極的で分かりやすい行動ですね。相手を見ようとする気持ちが、よいご縁に繋がったのでしょう。

旦那さんの第一印象

マチコ
では、旦那さんについて第一印象から聞かせて下さい。
かなこさん
初婚で2つ年下の会社員です。印象ですが、細身で歯並びが悪いと思いました。それと、ヨガが趣味と聞いて少し興味が沸きました。
マチコ
初回のデートはどうでしたか?
かなこさん
これは、結婚相談所の相談員の方に「掟破り」と言われたのですが、私がデートにお誘いした日に、たまたま彼はヨガがあり、それでも良ければという感じで会ったのでお互いラフ過ぎるファッションでした。
マチコ
ラフ過ぎるとは?
かなこさん
彼は、ポロシャツに短パン、私はジージャンにサンダルです。
マチコ
確かに、ホテルのラウンジで正装でお見合いをする人が多い中、それは掟破りですね!
かなこさん
でも、ファッションがラフだったため、力を抜いて会えました。後から考えるとそれがよかったなと思いました。
マチコ
お店はどちらが決めましたか?
かなこさん
もし、相手が考えてなければと思い、自分で候補を2つほど考えていて、案の定、私が考えていたお店に入ることになりました。
マチコ
その時の会話はどうでしたか?
かなこさん
90分程のお話しでしたが、話は盛り上がって楽しかったです。彼はオタク気質な部分があり、好きなものについては、話が止まりません。女性に慣れているとはいえませんが、コミュニケーションは問題ないと思いました。私は、「描く未来が同じでなければ次にいこう」と思って臨んでいたので、「結婚したらどんな生活がしたですか?」など結婚観についてダイレクトに聞きまくりました(笑)。後から主人に言われたのですが、「引かれるリスクもあるのにすごい女性だな~」と思って聞いていたそうです(笑)

彼との距離が縮まるきっかけ!〇が飛ぶ事件!

マチコ
2回目のデートはどんな感じでしたか?
かなこさん
それがですね・・・信じられないハプニングが起きまして。食事中に「カーン」と硬い音がして、なんとなくすぐに彼の方を見られませんでした。少しして、ゆっくりと顔を上げると彼が「お皿に飛んだ自分の差し歯を口の中に戻している姿」をみてしまいました(笑)
マチコ
それは、ホラーですね・・・(笑)
かなこさん
でもね、不思議ですけど全然引かなかったんです。ただ、「差し歯?体の具合でも悪い?なにか言えない病気でもかかえてる?」など彼の身体のことが心配になってしまい、3回目のデートで勇気を出してつっこんでみました。
マチコ
それは、勇気がいることですね。なんて言ったのですか?
かなこさん
「この前、お皿に歯が飛びましたよね??」と。後日談ですが、彼は差し歯が口から外に飛び出したのはこの時が初めての経験だったそうで、飛んだ瞬間「終わった」と思ったそうです・・・(笑)
マチコ
こういったエピソードで終了になるカップルもいれば、距離が縮まるカップルもいる。捉え方って本当に大切ですよね。
かなこさん
はい、3回目に彼に歯のことを突っ込んだ時から距離が縮まり、それ以降は思ったことを話せるようになりました。ちなみに、この時のデートで告白して頂き、真剣交際が始まりました。

婚活中求めていたものの変化

マチコ
かなこさんが婚活中求めていたものについて教えて下さい。
かなこさん
私は自由人なので、それを受け止めてくれる包容力のある人、というのはずっとありました。ただ、それに加えて、イケメンが好きでして・・・。具体的に言うと、「白い歯、年下、外見」です。でも、「外見」と「包容力など中身」を併せ持った人なんていないですよね・・・
マチコ
はい、いません。完璧な人間なんていないし、30代半ば以降で婚活をする場合は完璧どころか、お互いどこか欠けている部分があると思っていた方が気が楽だと思います。旦那さんと出会って、考え方は変わりましたか?
かなこさん
変わりました。主人のことは不細工とは思いませんが、「見た目」自体にそんなに意味がないということはよく分かりました。今は、コミュニケーションがとれて話し合いができるというのが一番だなと思います。
マチコ
逆にご主人はかなこさんに対してどう思ったのですかね?
かなこさん
コミュニケーションがきちんと取れる女性だと思ったそうです。彼は結婚相談所で1年半程度活動していたそうですが、コミュニケーションがとれる女性がいなかったと言っていました。
マチコ
コミュニケーションの取れる人がいい!というのは女性からよく聞く話ですが、私的には、コミュニケーションの問題というより「向き合おうとしているか」といった問題の方が本質に近いのではないかと思っています。かなこさんとご主人はお互い向き合おうという姿勢があり、相手に対しての寛容さも持ち合わせていた、そんな2人のコミュニケーションは自然とうまくいくものなんだと思います。

婚活中の皆さんへのメッセージ

マチコ
かなこさんの経験は他の婚活中の女性の糧にもなると思います。是非、メッセージを頂けませんか?
かなこさん
婚活をやっていると不安しかなくて、出口がみえずらいと思います。でも、色々な人に会ったり活動し続けていれば絶対に自分がしたい結婚をできると思います。
マチコ
途中で挟んだ恋活は皆さんにオススメできますか?
かなこさん
恋愛を成仏しきれていない方には3カ月とか期間限定であればオススメしたいです。
マチコ
婚活系のマッチングアプリはオススメできますか?
かなこさん
はい。色々な男性の人生を垣間見ることができたのは良かったです。アプリを始めたのは49歳の時で、きっかけは「あれ?私、何年も男性とデートしてないな」と思ったからです。今になって思うと、アプリをやっていた時の私は相手に結婚するかどうかの意思すら聞けていませんでした。やっぱり、自分が聞きたいことを聞けるようになることや、主体的に動くことはとても大切だと思います。当時の私は、受け身の婚活をしていたため、思いがけない男性(不誠実な)が寄ってきて時間を取られることが多かった様に思います。
マチコ
やはり、ある程度の経験値、つまり「量」は大切だと思います。色々な方と話すにつれて、人と向き合う力みたいなものが付いていくのだと思います。でも、機械的に人と会ったり、義務的に感じてしまうとまったく力にはなりません。それこそ、時間の無駄ですよね。
かなこさん
はい、結婚相談所の仲人さんにも言われましたが、「ホームランを打つにはヒット、ヒットには素振り」。主体的に、かつコツコツ努力を積み上げることが婚活なんですね。
マチコ
他にこんなことをしてみたらいいよ!ということはありますか?
かなこさん
あります!応援団をつけることです。当時、ちょうど会社で産休をとる女性がいて、その女性に「私はいま婚活をしているので、応援をしてほしい!」とお願いしました。その後、何かあるごとに彼女にLINEをし、そのたびに励ましや応援のLINEをくれて、心の支えになっていました。程よい距離感のある第三者を味方につけるのはおすすめです。
マチコ
とっても大切なことですよね。私も「マチコの部屋」の生徒さんには「婚活に並走する」スタンスをとっていますが、それは、婚活が「孤独な自分との闘い」だからです。私が一番恐れるのは、苦い経験をすることにより「卑屈」になることです。どんなことがあっても明るく前向きにとらえ続けられるようになれば、結婚後の人生だって、小さな幸せをキャッチできる女性でいられると思います。そうじゃないと、結婚相手を幸せにはできませんからね。

どんな時に幸せを感じますか?

マチコ
最後になりますが、どんな時に幸せを感じますか?
かなこさん
帰る家があることですかね。この世の中に無条件で味方になってくれる人がいるということにとても幸せを感じます。主人は何より私を受け止めてくれて、私に甘いんです。私は実は打たれ弱い性格なのでとっても助かっていますし、安心感があります。マチコさんには私の婚活でターニングポイントごとに助けて頂きました。この穏やかな結婚生活があるのはマチコさんのお陰だと思っています。
マチコ
そこまで言って頂けるのは嬉しい限りですが、人との出会いを大切にしてきたかなこさんがご自分で勝ち取った幸せです。どうか、今の気持ちを大切に、ご主人と一緒に幸せな人生を送ってくださいね。